こんなことがありました!

10/16 数学の学力をどうやって伸ばすか

 昨日,平成30年度全国学力・学習状況調査の結果を踏まえた課題改善策指導会がありました。自校の課題を把握し,その改善に向けてどのような取組を行うのか会津教育事務所の担当指導主事とともに検討しました。

 本郷中学校では,国語や理科に比べて数学の平均正答率が低く,数学の学力をどうやって伸ばしていくかが大きな課題です。

 数学は積み上げの必要な教科であり,小学校からの系統的な指導が必要であることは言うまでもありません。しかし,日々の授業の充実や家庭学習との関連付けなどにより,学力を伸ばしていくことも可能です。

 今日は,(校長が)2校時から6校時まで,5コマの数学の授業を参観し,改めて日々の授業の様子を確認し,改善できる点がないか考えてみました。

 2校時目は3年生の授業で,「2次関数の変化の割合の意味」を学習していました。生徒はしっかりと教師の話を聞き,ノートもしっかりと書いていました。とても落ち着いた授業態度です。教師の板書は色チョークで工夫が見られ,説明も声が大きく,はっきり,ゆっくり話していてわかりやすいものでした。

 3校時目は1年生の授業で,「方程式を利用して」という課題で,文章題に取り組んでいました。問題文から要点を抜き出して板書し,言葉の意味を確認したり,表の読み方を確認したりしたして問題の内容を十分に理解した上で,何をXにするか考え,問題を解いていきました。とてもわかりやすい流れでした。

 4校時目は3年生の授業で,「2次関数の変化の割合」についてです。2校時目と同じように,工夫された板書,わかりやすい説明でした。1次関数との比較などもあり,生徒に答えさせながら増減表を作成し答えを導いていました。1つ1つの値について,なぜその値になるのか説明がなされていました。

 5校時目は2年生の授業で,前半は先日行われた中間テストの答案が返却されました。最初に模範解答が配付され,それをもとに各自が答案をチェックしました。答案用紙が戻されると,どうしても生徒たちは得点に目が奪われるようです。間違ったところをできるようにするには家庭での復習が必要でしょう。後半は「1次関数のグラフの利用」です。ダイヤグラムの読み取りは,全国学力テストでも出題されたところです。実際にグラフを書き込む学習が行われました。

 6校時目は1年生の授業で,中間テストの答案の返却と復習です。2年生と同じように,やはり生徒は得点に目が奪われるようです。100点満点の生徒もいますが,得点の幅が大きく,平均点も男子と女子とでは15点以上の差があり驚きました。間違いの多かった問題を取り上げ,教師が解法を説明していました。また,答えを正しく表現することについても触れていました。ノートに中間テストの反省を書く場面がありました。

 さて,授業を5コマ参観して思ったことは以下のとおりです。

1 教師の授業の進め方が丁寧である。

2 教師の説明を厳選し,生徒自身の学習活動の時間を多くして,その時間に個別支援を行うと良い。

3 生徒同士の学びあいのあり方をさらに充実させると良い。

4 誰が,どこまでできて,誰が,何ができないのかを教師がしっかりと把握する必要がある。

5 テストの活用については,どうしたら間違った問題を克服できるか,家庭での復習法など具体的な取り組み方を指導していく必要がある。

 ここでは細かな点は省きますが,生徒が試行錯誤しながら,友達と教えあい,学びあいながら理解を深めていく授業をさらに工夫していくと良いように思いました。数学に限らず,どうしても教師は一生懸命になり,説明が多くなる傾向があるように思います。「学習するのは生徒自身である」ことを再確認したいと思います。

 家庭学習との関連付けを含め,どのように工夫すれば数学の学力を伸ばしていくことができるか,今後も考え,実践していきます。